IT業界での切実な問題としてよく取り上げられているのが管理職として適任な人材があまりいないことです。エンジニアとしての能力には長けていても、経営に関する知識がなかったり管理能力やコミュニケーション能力などに問題があったりする人が多い傾向があります。そのため、IT系の企業ではいかにして管理職を確保するかが大きな課題になっているのが現状です。

その手段として注目されているのが異業界からの人材の確保であり、未経験でIT業界へ転職した人は管理職候補として考えられていることがよくあります。純粋にエンジニアとして育ってきた人よりも、異業界で営業やマーケティング、経営などに携わってきた人の方が企業として全体を見る力で優れていることが多いため、有力な人材を現場で少しトレーニングさせた後で管理職に抜擢しようという方針が取られるようになってきているのが現状です。そのため、未経験でIT業界入りをすると管理職になれる可能性が高いのがメリットになっています。

理系の人材だけでな文系の人材も積極的に採用する傾向があるもこの事情に関連していて、文系出身者で経済や経営について学んでいると管理職の候補として基本的な素養が備わっていると期待できるからなのです。

そのため、文系出身者の場合には現場でエンジニアとして働ける期間が短いことが多い一方、速やかに昇進して管理職として働ける可能性が高くなっています。管理職志望の人にとって有力な転職方法なのです。